既に翌日の時間。まだ一人職場にいる。「あー」と声を出して煮詰まったため息を吐く。仕事を引き受けすぎなのだろうか。私が辛いとかだけでなく、私のやり方や意欲次第の問題ではなく、仕事がまわっていかずに人に必然的に迷惑を掛けてしまうレベルの量なのかもしれない。だとすれば根本的に考え直さなければ。

 それなりに仕事は速いとは思うのだが(今日も同僚が私のスピードに驚嘆していた)、段取りの部分でもっとどうにかできるかな。できないかな。

 ため息の後、意図的に気の抜けた楽天的な気分になろうと努める。


 少し「小さな旅」のページを開いてBGMを流す。エンドレスではなくてかえって感じがよい。


 終電はとうに過ぎている。まだもう少し仕事をして帰る。タクシーの運転手さんと話すのは苦手、特に個人タクシー。行き先を伝えたら後は寝かせて欲しい。


 ブチャラティの名言を思い出した後(若いなと自分で苦笑する)、自滅しては役にも立てないと自戒する。長持ちする歯車でありたい。健康第一と思わなければ。